仙台泉プレミアム・アウトレット店
水が物を言う。〜豆腐とビエラ地方の毛織物の話〜
こんにちは仙台泉プレミアムアウトレット店です。
仙台プレミアムアウトレットの装飾もすっかりハロウィン仕様になりました。
かなり見応えがあります(笑)
以前のブログで話しをしましたが仙台が杜の都と言われる由縁になった屋敷林(やしきりん)、他にも伊達政宗には有名な治世があります。
それは津波や水害から身を守るために高地に城下を作り、水不足を解消するために考えられた四ツ谷用水(よつやようすい)です。
今回はその水についてのお話しです。
四ツ谷用水の井戸水を使っている仙台市大町の明治12年創業の豆腐屋さんに話を聞くことが出来ました。
その井戸水のお陰で東日本大震災の際に水道水が断水の時も多くの人達に豆腐を提供することが出来たことを教えてもらいました。
※その豆腐屋さんの近くで、昭和の雰囲気が漂う壱弐参(いろは)横丁にある井戸。これは、四ツ谷用水の水が河岸段丘表層の砂利層に浸透し、井戸水となったものです。近くにはその水を利用している美味しいと評判の鰻屋さんもあります。
豆腐は水道水では無く、塩素の匂いがしない地下水を使うことが多く、それはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含まない軟水を使います。
硬水ですとミネラルと豆腐のタンパク質とが結合して豆腐が固くなってしまうからです。
実は毛織物も同じような特徴があります。生地を染色する際に水にミネラルが豊富な硬水を使うとそのミネラルと染料が結合する為、生地が上手く染まらず、マダラになって均等に綺麗には染まりません。
又、生地を石鹸で洗浄する場合も硬水を使うと泡立ちも悪く、ミネラル成分と結合した沈殿物が残ってしまいます。
軟水を使えば毛織物はより綺麗に染まり、洗浄の際も泡立ちが良くきめ細かく出来る。
そしてその工程における排水によって川を汚染する心配もないのです。
こうした理由から毛織物には軟水を使うのです。
ところが日本と違いイタリア全土はほとんどがミネラルが豊富な硬水です。
ではイタリアに沢山あるミル(生地メーカー)はどうしているのでしょうか?
それはビエラ地方に秘密があります。
ビエラ地方はイタリアの北部のスイス国境近くにあり、アルプス山脈の雪解け水が河川に流れる唯一の軟水の宝庫なのです。
だからこそイタリアの歴史ある名高いミルは古くからその上質な軟水を求めてビエラ地方に集結するのです。
ではお店に新しく入荷したビエラ地方の毛織物の商品を簡単にご紹介します。
ErmenegildoZegna
スーツ各種 ¥65,000+tax
Loropiana
スーツ各種 ¥55,000+tax
REDA
スーツ各種 ¥46,000+tax
Loropiana
ジャケット ¥43,000+tax
きめ細かい絹ごし豆腐には、にがりや大豆の質が良いことが重要な要素であり、毛織物の柔らかさや肌触りもウールの質や原毛の細さも重要な要素であることは間違いないです。
でも両方に共通して言える最も重要なファクターは水(軟水)なのです。
上質な軟水無くして、柔らかい豆腐も艶やかで、しなやかな毛織物も実現しないのです。
水が物を言うのです。
今回このブログでご覧になって頂いたのはビエラ地方の生地を使った商品のほんの一部です。
アルプス山脈の雪解け水で洗浄され、染色された柔らかく、艶やかな生地を使ったスーツやジャケットの着心地を試してみて下さい。
お気に入りの一着が見つかるように、私達スタッフもお手伝いを致します。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。