仙台泉プレミアム・アウトレット店
メンテナンス①ークリーニング編ー
こんにちは、アウトレット仙台泉店です。
スーツのお手入れの基本とは?
と聞かれたら迷わずお答えします。
◎それはブラッシングです!
まず自宅に戻ったら、上着に着いた細かいホコリを生地の目に沿ってブラッシングし、その後で除菌、シワ取りスプレーを散布します。
ドライクリーニングをマメに出すことがスーツのお手入れだと思われがちですね。
実はドライクリーニングは油性の溶剤でスーツを洗う為、スーツのウール素材に元々備わってきる油分を取り去ってしまう可能性もあり、生地のテカリの原因になることもあるのです。
ですから信頼できるクリーニング店にお願いして、シーズンに1回、大きな汚れが発生しない限り多くても2回位までが宜しいかと思われます。
スーツのクリーニング表示は上着の内ポケット、パンツの後ろポケットの中に縫い付けてある場合が多いので、必ずご確認ください。
上の写真の表記は
※底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる
※石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
という意味を表しています。
◎汗をかいたら、匂いはどうすれば良いのか?
実は汗などの水溶性の汚れはドライクリーニングでは落ちにくいと言われています。だからといってスーツを水洗いすることは芯地や表生地、付属にも大きな負担をかけるおそれがあります。
機能性素材を使用したウォッシャブルスーツなどは、その負荷に耐えられる表生地、副素材を使用していますのでこの問題点を緩和してくれます。
◎どういうメンテナンスをすれば良いのでしょうか?
まず上着の内側脇の下や襟元は熱いお湯をタオルに浸し絞って(蒸しタオルなら尚良し)汗を多量にかいたところに押し当てることを数回繰り返し、汗の汚れを取り、表生地をブラッシングしてシワ取り除菌スプレーをして陰干しするだけです。
陰干しする事で紫外線の殺菌作用があります。匂いの殆どが菌の繁殖が原因なので除菌スプレーと紫外線の殺菌の併用で充分かと思われます。
但し、直射日光を当てるとウール素材でも日焼けしますので、長時間の天日干しは避けるようにして下さい。
パンツも同様に裏側の汗をかいた部分をタオルで押し、上着同様陰干しでも構わないのですが、当て布をしてアイロンをかけることも重要です。
アイロンを当てるという事はクリーズライン整え、皺を取る以外にも熱を使って滅菌するという意味もあります。
最近ではスチームアイロンを当て上着、パンツの皺を取りつつ、滅菌するという方法も効率が良いかと思われます。
ドレスシャツも同様に洗濯後にアイロンを掛けることは皺を伸ばす以外にその作用があります。
※市販の薬局などでシワとりニオイ取りミストは販売されています。
又、ブラッシングにはスーツに付着したヒメカツオブシというウールを食べる幼虫の卵を払い落とす効果もあります。
タンスの奥に眠っている物も定期的ブラッシングをすることをお勧めします。
その幼虫は主に体の油脂や食べ物の汚れなどが付着した生地を好んで食べる事から考えても、シーズンに一度長期保管する場所はクリーニングに出して、防虫剤を入れる事が虫喰い予防には効果的です。
まとめ
1.スーツのお手入れの基本はブラッシング
2.ドライクリーニングの濫用はスーツの生地を痛める可能性が高い
3.紫外線、アイロンは防菌作用あり
4.長期保管の前の虫喰い予防にはドライクリーニングが効果的
如何だったでしょか。
ウール素材のスーツは素材自体が生きている為、皺になっても回復する力や水分を吸収、発散する力があります。
メンテナンスを誤るとその効力が十二分に発揮出来ない可能性があります。
お手入れ、再修理、お直し等に関してもどうぞお気軽にスタッフまでご相談下さい。